かんばら水産|北海道白老町・虎杖浜たらこ

special feature #01

hakuという、ものがたり。

白老を訪れたなら、ぜひ立ち寄ってほしい場所があります。
というよりは、この場所に訪れるために白老に来てほしい。
そんな素敵な空間。

hostel + cafe bar『 haku

 JR白老駅から西の方へ、海の方へ、ふらりと歩いて3分ほど。薪が積み上げられた印象的な建物を見つけたら、そこが『haku』です。地元の人なら「柏村旅館だったあそこ」といえばわかりやすいでしょうか。そう、『haku』の前身は、大正末期から営業してきた旅館。はるか昔からこの地を見続け、旅行者たちを受け入れ、親しまれていましたが、2010年に惜しまれながらも廃業してしまいました。そんな由緒ある建物を、ホステル、そして旅行者以外も立ち寄れるカフェバーとして再生させたのが、本州から移住されてきた菊地辰徳さん、恵実子さんご夫妻です。
 このお二人が作り上げる空間が、まあ、すごいんです。モダンでありながらあったかい。新しいのに懐かしい。『柏村旅館』が歩んできたこれまでの軌跡と、白老の風土を大切にしつつ、現代のニュアンスを絶妙なバランスで取り入れている。このさじ加減って、そんじょそこらの人にはできないこと。魅力とか独特の空気感とか、地元の人間が見落としている大切な何かを、菊地夫妻が見つけてくれたような、そんなうれしさが込み上げます。そういえば偶然にも、『柏村旅館』を営んでいた柏村一家も青森からの移住者でした。白老の外から、北海道の外からやってきた方が、このまちを想い、このまちに人を呼び、さまざまな文化が交わる場所として生かし続けてくれている。なにかちょっと不思議なご縁を感じます。

つどう場所、つなぐ想い。

 『haku』の名は、柏村の「白」であり、白老の「白」。ここまで白老町をリスペクトしてくれている菊地夫妻、なんと移住される2017年まで白老町と接点がありませんでした。馬と猫、家族みんなで暮らせる場所を探していたお二人にとって、緑豊かで穏やかなこの白老町は条件のそろった場所。初めて訪れた時もホッとする感覚だったようですから、引き寄せられるように移住されたのかもしれません。(寒さには驚いたようですが…)
 さて、『haku』を覗いてみると奥様の恵実子さんがセレクトした品々が並んでいます。世界各国から集められた雑貨、凛とした表情の器、古き良き暮らしの道具たち…。どれも人の手のぬくもりや自然を感じるものばかりです。お店でつかわれている味わい深い棚や椅子も恵実子さんのセレクトかと思いきや、これは『柏村旅館』で使われていたもの。最近よく聞く「サスティナブル」という言葉は少しくすぐったいけれど、「環境に負荷の少ない、持続可能なもの」をそう表現するのであれば、『haku』の箱ごこと、今の時代に求められているモノ・コトなんじゃないかなと思います。
 ホステルでは国内外から訪れた人々が羽を休め、カフェバーには近郊の人々がランチや夜の一杯を味わいにやってくる。なにより、私のような生まれも育ちも白老の人間が、コーヒーを飲むために(と言いつつ、何気ない話をしたいだけの時の方が多いのですが)ぷらっと訪れることができる。これって素敵なことですよね。

話そう、これからのこと。

かんばら : 二人に出会ったのは4年くらい前ですかね?僕から見たら兄のような世代で。その時はまだここをやるって決まってなかったような

辰徳さん : そうですね。かんばらさんは白老の若きリーダー的な存在じゃないですか。開業に関していろいろ相談すると背中を押してくれて、当時も今もずっと頼りにしているんです

恵実子さん : 先回りして、いろいろ人のこと考えてくれるんですよね

かんばら : いやいや(笑)。辰徳さんは環境を学ばれていたんですよね。カフェでも紙ストローを取り入れたりしてて。そういった行動そのものを尊敬しているんです。働いている業界が違うので理念が全て合致しているわけじゃないけど、引かれるというか

辰徳さん : そう言っていただけるとうれしいです。こうやって開業できたのも、かんばらさん含め地元の方たちの協力があったからですよ

恵実子さん : 自分たちのスキルだけじゃできなかったよね

かんばら : お二人がきてから、白老に新しい風が吹いてますよ。開業から1年と数カ月経ちますが、これからについて何か考えていらっしゃいますか?

恵実子さん : 私はギャラリーの作品を増やしたいですね。いろんなアーティストに出会って、作品を発信できる場所にできたらなって

辰徳さん : 僕、勝手に『かんばら水産』さんとコラボしたいと思ってるんですよ。カフェバーでたらこの燻製とか、貝ひもを使った一品を出したいなとか。一緒に加工品の缶詰とか作りたいなとか

かんばら : それいいですね〜!

辰徳さん : ここの手土産として展開できたらなって

かんばら : そうやって人と人が繋がって、いろんな方向に広げていけたらいいですね

辰徳さん : どうにか実現させましょう!